溶連菌とはなかなか聞きなれない名前ですが、急性咽頭炎、リウマチ熱、毒素性ショック症候群といった様々な病気を誘発することがあります。
その感染力は強く、家族内であれば大人でも子供から感染します。
初期は咽頭炎や扁桃炎のような、喉に対しての症状に気付きます。
39℃前後の急な発熱も起こりますので「普通の風邪とは少し違うかな?」と疑問に持たれる方もいるでしょう。
1日もしないうちに喉の痛みがひどくなり、吐きけ、頭痛、腹痛、筋肉痛、関節痛を発症しやすいです。
ただ、この時点では溶連菌感染症とは断定できません。溶連菌感染症であれば、首や胸のあたり、手首や足首に赤い細かい発疹が広がり、少し痛みを帯びたかゆみを伴います。
また、舌が白いコケに覆われるようになると溶連菌に感染している確率が非常に高くなります。
3~4日経つと舌は真っ赤にプツプツと荒れてきます。これは「いちご状舌」と呼ばれ、溶連菌感染症に特徴的な症状になります。
さらに首のリンパ節が腫れたり、中耳炎を起こすこともあります。
溶連菌の保菌者の咳やくしゃみで菌が飛び散り、他の人が菌を吸い込んで感染する飛沫感染が一般的な伝染の原因です。
溶連菌が感染してから発症するまでは2~5日の潜伏期間があります。
発熱と喉の痛みを感じ、数日以内に溶連菌特有の症状が出るのですが、溶連菌の毒素で合併症を誘発することがあります。
リウマチ熱、壊死性筋膜炎、掌蹠膿疱症、汗庖状湿疹、急性腎炎、急性咽頭炎、急性糸球体腎炎、血管性紫斑病、猩紅熱、伝染性膿痂疹、毒素性ショック症候群、急性胃炎などが溶連菌の合併症です。
溶連菌は正確には「A群β-溶血性連鎖球菌」と呼び、日本では4~5種類のタイプが確認されています。世界中にある20種類近くの溶連菌が人類に感染します。
抗生物質が現在ほど発達していない一昔前は、溶連菌は「猩紅熱」と呼ばれる伝染病で恐れられ、隔離対策が施される大変危険な病気でした。
医療が発達した現在は、溶連菌感染症は抗生物質で治療できます。
薬を飲めば症状は1~2日で回復していきますが、舌の感覚や肌の回復などの治療には1週間ほどかかります。
発熱や発疹が治まっても、細菌が体から消えたわけではありません。気分が悪くて体力が持たなかったり、じんましんが出やすくかったりもします。
溶連菌は喉に潜伏していて、感染する可能性は高いです。家族内で1人が感染したら、約20日間は体調の変化には気を配った方が良いでしょう。このような感染症は健康診断ではなく、個別の検査が必要です。
この菌による感染力は強く、子供から親へと家族が全員感染するケースも多いです。診断した医師や医療事務関係者も患者から菌をもらってしまうことがあります。
また、病院で処方された抗生物質を最後まで指示通りに服用します。症状が消えても自己判断で薬の服用をやめると、溶連菌は合併症を引き起こすこともあります。
まずはお近くの病院で診察を受け、しっかりと専門医の指示の元で治療を進めて行くことをおすすめします。
風邪よりも重く、伝染性で二次症にもある溶連菌。にきびの原因になるアクネ菌や、胃潰瘍を発症するピロリ菌とは違って、聞きなれない名前に戸惑いながら困っている人はたくさんいます。
当サイト「溶連菌(ヨウレン菌)事典」が溶連菌に関して、不安をお持ちの方の解決材料になれることを願っております。