溶連菌(ヨウレン菌)事典

溶連菌の感染症、感染原因、予防、治療法を紹介。急性咽頭炎、急性扁桃炎、リウマチ熱などの症状一覧、検査方法、体験談も詳しく掲載しています。

  

溶連菌毒素でショック症状

溶連菌であるA群β溶血性連鎖球菌が作り出す毒素によって、極端に血圧が低下するような危機的症状を引き起こす病気を「毒素性ショック症候群」と言います。

以前は溶連菌が主な原因ではなく、毒素性ショック症候群は女性の膣にできた傷が原因で発症しやすい病気でした。

例えば、女性が生理時に使用する吸収力が高いタンポンがありましたが、毒素性ショック症候の原因となる確率が高かったため、現在は高分子吸収体のタンポンは販売されていません。

1978年に溶連菌感染症の1つとして報告されたものの、1980年にはアメリカで特定メーカーのタンポンを使用した人が発症し流行しました。

アメリカではきちんとした殺菌消毒が行われていなかったことが大きな要因のようですが、当時のタンポンは吸収性が高く、長時間使用することができたために、被害は増加の一途を辿りました。

高分子吸収体ではないタンポンがでも毒素性ショック症候群の原因になる判断できれば、使用を中止したり、量の少ない時には使わない方が良いと判断できます。

一方で男性や乳児でも発症することもあり、溶連菌以外では何が原因となるのかはっきりわかっていないのが実状です。

また、毒素性ショック症候群は1度かかってしまうと再びかかりやすくなる病気なので注意が必要です。

突然に39度前後の高い熱が出て、激しい頭痛や喉の痛み、疲労感、嘔吐、激しい下痢、全身の発疹などの症状が次々と現れます。

発症してから2日間以内に意識がなくなってしまったり、血圧が低下して、最悪ショック状態になる場合もあります。毒素性ショック症候群が重症の場合は10%前後の確率で死に至ってしまう病気です。

毒素性ショック症候群は腎臓、肝臓、筋肉、心臓、肺などに障害を侵し、貧血も起こりやすくなりますが、大半の臓器は時間が経つと元通りに回復します。

毒素性ショック症候群かどうかは血液検査などを行って調べますが、疑いがある場合には入院となり、抗生物質を使って治療を始めます。

現在では症例が少ない毒素性ショック症候群ですが、溶連菌が原因の場合もありますので、溶連菌感染症は二次症が起こる前にしっかりと治療していきたいです。